名鉄名古屋本線 呼続駅

名古屋鉄道(通称・名鉄)は愛知・岐阜を基盤にして、大きな路線網を持ち、私鉄の営業距離では日本で3番目の規模を誇ります。そんな規模を誇る名鉄ですが、弱点もあります。そこで名鉄の運行に大きな影響を与える場所を見るため、名鉄名古屋本線の呼続駅に来ました、呼続駅は堀田駅、桜駅の間にあり、6両対応の2面2線の地上駅で、駅舎は1番線(名古屋・岐阜方面行)にしかありません。(2021.7.18)

呼続駅の駅舎です、呼続駅は無人駅で、2番線(東岡崎・豊橋方面)に行くには跨線橋を渡る必要があります。
車いすの場合、エレベーターやスロープが無いため隣の堀田駅、または神宮前駅で折り返すことになるそうです。(2021.7.18)

近くにはイオンモール新瑞橋があり、市営地下鉄妙音通駅の最寄り駅になりますが利用者は少ない。(2021.7.18)
グーグルマップで確認すると近くにはイオンモール新瑞橋や住宅街があり、呼続駅の近くに2級河川の山崎川があります、ここに名鉄名古屋本線の運行に重要な影響を与える施設があります。

呼続駅の金山・名古屋駅方に来ました、ホーム端のすぐ横に踏切があります。(2番線ホーム端より豊橋方面の風景)こちらから見ると、呼続駅の跨線橋の向うが上り勾配になっているのが判ります。(2021.7.18)

2番線(東岡崎・豊橋方)のホーム端(金山・名古屋方)にある呼続1号踏切のすぐ右側に注目です。(2021.7.18)
山崎川陸閘門

呼続駅のすぐ横に山崎川が流れており、堤防の一部に青色に塗られた鉄製のゲートがあります。
これが山崎川陸閘門です。(2021.7.18)

山崎川左岸上流より見ると、橋梁の向うに設置されている右岸の陸閘門が見えます。(2021.7.18)

呼続1号踏切を1番線側(名古屋・岐阜方面行)から見た景色、ホームのすぐそばに陸閘門があるのが判ります。(2021.7.18)

呼続1号踏切からみた山崎川橋梁と名古屋・岐阜方面の景色、橋梁の向うは緩やかに登り勾配になっているのが判ります。 呼続駅は山崎川の近くにあり標高が低く、洪水対策のため設置された堤防よりさらに低い位置に線路があるため、山崎川が氾濫すると、住宅街が浸水します。そのために陸閘門が設けられ浸水を防ぎます。しかし浸水を止めるために陸閘門を閉めると名鉄名古屋本線は運行出来なくなり、名鉄にとって大打撃です。(2021.7.18)

踏切の近くに線路を横断するように鉄製のゲートが収納されています。(2021.7.18)

地上を走る線路を横切る形の陸閘門は全国的に珍しいとか。
島根県のJR三江線には陸閘門が8か所あるそうですが、2018年4月1日廃線になっています。(2021.7.18)

陸閘門の銘板にはゲートの大きさや重量が記載されています。
山崎川橋梁が出来た時には陸閘門は無かったが、1959年(昭和34)の伊勢湾台風がきっかけになり、堤防のかさ上げを行ったため、堤防が線路より高くなり、線路部分からの浸水を防ぐため陸閘門が1964年(昭和39年)に完成した。(2021.7.18)

陸閘門は線路を横切るように設置されるため、洪水が予想されるような場合、名鉄名古屋本線は運行不能となります。1990年(平成2年)から2018年(平成30年)の間に合計16回も閉じているそうです(名鉄の運行に何回影響があったのか不明です)、名鉄にとって本線の運行が出来なくなるのは非常に頭の痛い問題です。(2021.7.18)

水圧のかかる外側は太い支柱になってます。(2021.7.18)

山崎川右岸下流から見た山崎川橋梁と陸閘門の景色
橋を支える橋脚が3本あるのも洪水の要因になるとか。(2021.7.18)

水面から陸閘門までの高さが普段の水量でもあまり無いのが判ります。(2021.7.18)

山崎川右岸の陸閘門に来ました、構造は同じみたいです。(2021.7.18)


右岸側はこの先に道路が無く、行き止まりになります。上流に見えるのは師長橋(2021.7.18)

こちらも水圧のかかる外側の支柱が太くなっています。(2021.7.18)

ゲートは右岸、左岸とも同じ規格のようです。(2021.7.18)

ゲートの上部にはゲートを操作するためと思われる部分があります。
ゲートは閉鎖されると、限界まで位置を下げ、線路部分のスキマは土嚢で塞ぐようです。(2021.7.18)

山崎川左岸下流より見た山崎川橋梁と陸閘門、手前の堤防は改修され白くなっています。(2021.7.18)

上流の師長橋から見た山崎川橋梁の景色(2021.7.18)

山崎川橋梁を渡り呼続駅に進入する名鉄1000系(東岡崎・豊橋方面)
名鉄にとって本線が止まれば接続する他路線への影響は大きく、山崎川陸閘門は重要な施設です、2026年現在では、呼続駅から本星崎駅にかけて高架化の予定があり、一部では用地買収なども始まっていますが、線路の両側には住宅地が続き、立ち退きなどで用地を確保するには時間が掛かりそうです、計画案でもすべての区間が完成するのは25年から35年後を見込んでいるので、完成するのは相当先のようです。(2021.7.18)
阪神なんば線の陸閘門
ちなみに関西では、阪神なんば線の伝法駅~福駅間には淀川を渡る場所に陸閘門があります。
https://earth.google.com/web/@34.69023599,135.45081652,7.10207272a,0d,60y,12.58908347h,82.17949293t,0r/data=CgRCAggBIhoKFk1tZm9TYlhuYnBVTUhRTmc1MTYxT0EQAkICCABKDQj___________8BEAA
陸閘門開閉訓練の様子
名古屋市緑生土木局の公式ブログに大変貴重な陸閘門の開閉訓練の様子が紹介されています。
どりょくん日記 ~名古屋市緑政土木局公式ブログ~ 山崎川陸閘門開閉訓練
呼続駅付近のこれから先の未来の計画
名古屋市では「名鉄名古屋本線(桜駅~本星崎駅間)連続立体交差事業」として概要が発表されており、その中で山崎川橋梁も高架化される計画のようですが、計画通りに進んでも完成は数十年かかる相当先の話になりそうです。
r3.7_oshirase.pdf 名鉄名古屋本線山崎川橋りょう改築及び呼続駅付近高架化事業について
webuyoupannhuretto.pdf 名鉄名古屋本線(桜駅~本星崎駅間)連続立体交差事業に係る都市計画の案の概要について
近年の気象状況を考えると豪雨や台風などが昔に比べ、規模も大きく、回数も増えているので計画が早く進むように願うばかりです。
